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日本はユーロを救う伊達直人となりうるか

 ロイターによると、玉木林太郎財務官は10日にパリで、日本政府がユーロ圏支援に向け、ユーロ圏国債の買い入れを検討する可能性があるとの考えを示した。玉木財務官は記者団に対し、「ユーロ圏国債の買い入れは、1つの選択肢となり得る。ただ言明するのは時期尚早だ」と述べた。

 これについて、本日 野田佳彦財務相が閣議後の会見でコメントした。財政危機に見舞われているアイルランド支援のために設立した欧州金融安定ファシリティー(EFSF)が、今月末に大型起債を予定しており、そのEFSF債の信認を高めるために主要国の日本が一定割合を購入し貢献することが妥当だとの考えを示したのである。

 債券の購入規模に関しては、「(募集額の)だいたい2割超える額を購入しようか思っている」と野田財務相は説明しており、その元となるユーロについては「外貨準備の中の流動性の範囲内で対応する」と述べた。今回の購入額は日本円で1千億円程度が想定されるようで、手持ちのユーロでも対応可能なのであろう。そうなれば為替市場には影響は出ないこととなる。

 市場では、この財務相発言に対して、年末に話題になっていたユーロ統一債券の話ではないかとの憶測も流れたことで、外為市場でユーロが買われるなど反応した。しかし、結局、それは一時的なものとなった。ちなみにユーロ統一債券についてはドイツのメルケル首相などが反対している。

 ユーロ圏のソブリンリスクに対しては、世界第一位の外貨準備を持つ中国がスペイン国債を約60億ユーロ(約6500億円)買い増す意向を示しており、世界第二位の外貨準備を持つ日本も動かざるを得なかったものと思われる。

 今回、EFSF債の2割を購入するとなれば、今後も同様に発行される債券の2割程度を日本は購入することとなるのか。しかし、金額から見ればそれほど大きなものではなく、ピンチとなっているユーロ圏を救うタイガーマスクとなるとまではいかないであろう。

 しかし、ついに日本もユーロ圏でのソブリンリスクに対応して動くことはそれなりに評価されても良い。また、この際に欧州に恩を売っておく必要も感じたのかもしれない。ただし、金は出すが評価はされないという過去にあったような事態に陥る懸念もある。そのあたり、欧州に向けての存在感をアピールする必要もあるのではなかろうか。いずれ日本も救ってもらうことにならないとも限らないことでもあるし。


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by nihonkokusai | 2011-01-11 16:41 | 国債 | Comments(0)
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