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米議会の動向が米国債に影響も

米国のガイトナー財務長官は連邦政府債務残高が早ければ今年の3月末にも法定上限に達する可能性があることを示し、もし議会が債務上限を引き上げない場合には、米国は事実上の債務不履行に陥る可能性を示した。

 ここでまず米国の国債制度について確認したい。米国債の発行根拠法は合衆国憲法(第1条第8項)に基づいて連邦議会が定めた第二自由公債法となっている。同法において、国債残高に制限額を課して、その範囲内であれば自由に国債を発行し資金調達できることとしている。

 また、米国での国債は日本のように単年度の予算における歳入・歳出の差額を埋めるという単年度主義の観点からではなく、その時々における国庫の資金繰り上の必要性から発行されている。したがって、年度の国債発行予定総額や年限別の発行予定額が事前に法令若しくは予算上定められていることはなく、各時点における国庫の資金繰り状況に応じて、市場動向も勘案しつつ、弾力的に国債発行を行っている(以上、財務省「国債市場特別参加者制度」資料などを参考)。

 米国の国債発行は日本と同様に財務省の所管事項となっており、国債入札のスケジュール(発行年限とその頻度)は四半期ごと(2月、5月、8月、11月 )に決定される。入札額が発表されるのは入札が実施される約1週間前となる。

 このように米国では連邦政府の債務上限は議会が定めており、現行は14兆3000億ドルである。米財務省の推定では、早ければ2011年3月31日に債務が上限に達するとしている。

 米国では昨年の中間選挙おいて共和党が過半数を奪回しており、上院は民主党がわずかに過半数を上回っていることで、日本と同様のねじれ議会となっている。

 野党である共和党は、連邦政府の歳出額を2008年の水準まで削減することに加え、債務上限の引き上げを阻止することを目指している。これは来年の大統領選を見据えて、オバマ政権を叩くことが目的であろう。

 今春にも債務上限引き上げの採決は行われるとみられているが、もし引き上げなければ国債の追加発行ができなくなり、重大な財政危機に陥る可能性がある。

 さすがに米国経済を混乱に陥らせるようなことはさせず、引き上げ法案は可決されるとみられるが、当然ながら米国債券市場にも影響を与える可能性もあるため、こちらの動向にも注意が必要となろう。


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by nihonkokusai | 2011-01-08 17:34 | 国債 | Comments(0)
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