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FOMCの新メンバーによる影響

 昨年のFOMCにおいて超金融緩和策に反対票を投じてきたカンザスシティー地区連銀のホーニグ総裁は今年は投票権がなくなる。また、今年10月には総裁を退任する予定だそうである。そのホーニグ総裁は1月5日の講演において、反対票を投じることは望ましくないという考え方に対して反論し、自分が投じる票で自分の考えを表すことは義務であるとの考え方を示した。

 日銀の金融政策決定会合と同様に委員会制度を採用しているFOMCでも金融政策は多数決で決定される。そうであるならばむしろ全員一致の方がおかしい。もちろん個々の意見を戦わせた上で、最終的に一致団結して金融政策変更に望むという姿勢も重要であろうが、メンバー間での意見の違いを示すことも、金融政策の透明度を高めるためには必要である。

 あらためて今年2011年のFOMCのメンバーを確認してみたいが、その前にFOMCのメンバー構成について確認してみたい。

 FRBは大統領が任命し上院の承認を受けた7名の理事から構成される。7名の中から議長と副議長が選出される。そして金融調節などの公開市場操作の基本方針は年8回ワシントンの理事会会議室で開催される最高意思決定機関である連邦公開市場委員会(FOMC)において決定される。

 このFOMCのメンバーは、理事会からの7名の理事全員と地区連銀から5名の連銀総裁の12名によって構成される。地区連銀についてはニューヨーク連銀総裁は常に参加するが、他の11の連銀についてはそのうち4名が参加することで、毎年投票権を持つメンバーが入れ替わる仕組みになっている。

 今年2011年のFOMCのメンバーについては、理事会からバーナンキFRB議長、イエレンFRB副議長、デュークFRB理事、ラスキンFRB理事、タルーロFRB理事、ウオーシュFRB理事が2010年と同様に参加するが、ここに2011年はノーベル経済学賞を受賞したダイヤモンド氏が加わる見込みとなっている(承認待ち)。

 そして地区連銀からはニューヨーク連銀のダドリー総裁とともに、シカゴ連銀のエバンス総裁、フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁、ダラス連銀のフィッシャー総裁、ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁の4名が新たに加わる。

 FRB理事会のメンバーについては、最終的にはバーナンキ議長の政策を後押しする立場となっているようであり、ダイヤモンド氏もFOMCではノーベル賞級の持論を展開することはないと予想される。

 それに対して、新投票メンバーとなる地区連銀総裁については、ホーニグ総裁と同様に反対票を投じる可能性のある総裁がいる。過去の発言などからタカ派に含まれると見られるフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁、ダラス連銀のフィッシャー総裁、そしてミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁である。

 今年のFOMCの開催予定は1月25日~26日、3月15日、4月26日~27日、6月21日~22日、8月9日、9月20日、11月1日~2日、12月13日となっている。

 まずは今月のFOMCでこの3人がどのような行動を取るのかに注目したい。もしホーニグ総裁と同様な意見をもっているのならば、投票行動によりその意志を明らかにしてほしい。

 QE2による6000億ドルの国債買入の期限は今年の6月末である。国債買入は新たに継続されるのか、それとも償還されるものの乗換に留めるのか、買入そのものを中止するのか。6月に向けて新メンバーとなったFOMCの動向に注目したい。


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by nihonkokusai | 2011-01-07 08:33 | 日銀 | Comments(0)
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