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債券先物の中心限月の個性

12月9日は長期国債先物12月限の最終売買日となり、この日に先物の中心限月は2011年3月限に移行した。参考までに先物の中心限月とは、最も出来高の多い限月のことを指し、長期国債先物(以下、債券先物)に関してはそれはほぼ期近の限月となる。ほぼと言うのは、期近の限月の最終売買日を迎える前に、期先の限月と出来高が逆転し中心限月が交代したケースが以前にはあったためである。こと債券先物についてはいったん中心限月が移行してしまうと、出来高が再逆転するというケースはこれまでにない。

今年で上場してから25年を経過した債券先物取引は、日本で最初の金融先物取引である。過去の債券先物の動きを見てみてみると、中心限月にはそれぞれ個性のようなものが見受けられる。大人しい限月であったり、値動きの荒い限月であったり、ほぼ一方的に上昇するような限月であったり、その反対の動きの限月もあった。

昨日で売買最終日となった2010年12月限については、前半はほぼ一方的な上げ相場であったのが、後半はやや荒々しく下げるような展開となり、日足チャートは「へ」の字型となった。

そして、昨日中心限月となった2011年3月限については、初日から急騰急落するなど、かなり波乱に満ちた動きを見せている。この限月ごとの性格の違いには、チーペスト銘柄がやや影響していることもある。

債券先物は日経平均先物などとは違い、現引き現渡しが可能となっている。長期国債先物に関しては10年物の国債の中で残存7年以上11年未満のものが受渡し適格銘柄となっている。さらに債券先物は、その受渡し適格銘柄のうち最割安銘柄、これはチーペスト銘柄とも呼ばれるが、に連動する仕組みになっている。

現在の金利の環境では、このチーペスト銘柄は最も残存期間の短いものがなることが多い。昨日が最終売買日となった2010年12月限のチーペスト銘柄は289回債であり、この銘柄はリオープンが2回重なったことで、通常の銘柄に比べて3倍の発行量を持っている。これに対して、2011年3月限のチーペスト候補となる銘柄は利率の異なる3つの銘柄に分散される。このため、チーペストは3銘柄の中で最も割安なものとなる。

つまり、チーペスト銘柄の発行量が多ければ空売りなどが容易になるものの、チーペストの発行量が少ないと、その銘柄の需給次第では、空売りがしづらくなる場合も考えられる。このため踏み上がるようなケースも多くなることで、値動きそのものが荒くなる可能性がある。

もちろん債券先物を動かす要因は、現物全般の需給であったり、米国債など海外市場動向であったり、もちろん景気や物価情勢であったりするわけで、それにより債券先物の個性が出てくることも確かである。

はたして初日から大暴れした債券先物2011月3月限はいったい今後、どのような動きを見せるのか。その動きの個性にも注目してみたい。
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by nihonkokusai | 2010-12-13 10:28 | 債券市場 | Comments(0)
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