「ほっ」と。キャンペーン

牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

「債券相場急落の背景」

 12月8日の債券相場は、前日の米国債券市場で米10年債利回りが前日の2.93%近辺から3.13%近辺に大きく上昇したことをきっかけに、急落の展開となった。この米債の下落要因としては、ブッシュ減税の延長や米3年債入札が低調となったことが要因とされるが、地合いそのものの悪化により、こういった売り材料に敏感になっている可能性がある。

 米国債ばかりでなく、安全資産として買われていたドイツ連邦債も長い期間の債券主体に売り圧力を強めている。欧州周辺国の債務悪化により、EUによる支援策が協議されており、ドイツやフランスなどがそのために財政が悪化するのではないかとの懸念が背景にある。

 また、米国債も減税策などによる財政への懸念や、将来のインフレ懸念などが材料となっているようであるが、それよりも足元の需給悪化がその要因となっている可能性もある。

 いずれにせよ、この米国債やドイツ連邦債の下落が、日本国債の下げの大きな背景となっていることは確かであろう。国内銀行などは今年に入り米国債を10兆円以上購入しており、11月に2兆円程度外したがまだ残高があったとみられ、今回の米国債の下げを受けて、リスクを減らすために米国債、そして日本国債も一緒にポジションを外す動きを強めた可能性もある。また、日本国債に対しては12月1日、6日にそれぞれ5年債、10年債に銀行からと見られる買い仕掛けが入っていたが、結局、5年債で0.4%割れは一時的なものにとどまった。

 本日の債券相場は先物が明日の12月限の最終売買日を控え、本来ならばロールオーバーの動きが主体になるところではあるが、その先物にはヘッジ売りも入ったものとみられ、債券先物12月限は一時、前日比1円14銭安となる140円07銭まで下落した。そして、10年債利回りは1.245%と6月16日以来の水準に上昇した。また、明日の入札を控えた5年債利回りも0.515%と0.5%台に乗せた。

 昨日の30年国債入札動向を見ても生保などの投資家がかなり押し目買いに慎重となっていることも、地合い悪化のひとつの要因となっている。この慎重姿勢の背景には何があるのか。

 債務問題となれば、当然ながら先進国で最も債務比率の高いのは日本である。今回の円債の下落の背景は、いまのところは海外要因と言えるものの、実際には今後の日本国債の需給がそれとなく意識されつつある懸念もないとは言えない。長期金利からみて、金利が上昇したとは言っても1.2%台の半ばというのはまだまだ低位安定していると言われる水準にある。長期金利の1%割れが異常であり、それが平時に戻っただけとも言える。しかし、チャートから見てここで下げ止まるとも思えない。もしここからさらに長期金利が上昇基調を強めてくるようだと注意も必要になってこよう。
[PR]
by nihonkokusai | 2010-12-08 14:51 | 債券市場 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー