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「埋蔵借金」

朝日新聞によると、政府の行政刷新会議(議長・菅直人首相)は、特別会計の借金のうち、農林水産省所管の「国有林野事業特会」など3特会の計3.8兆円について、返済見通しが立たないか、返済計画が超長期にわたる塩漬け状態にあるとして、原因を解明し特会自体の廃止も含めて検討する方針を決めた。7省所管の全18特会51勘定を対象に、すべての特会を事前調査した結果、この3.8兆円には一般会計よりも実態が見えづらく、無駄の温床ともいわれる特会の問題点が凝縮されていると判断した。

労働保険特会など8つの特会を財源とする48事業を重点仕分けとすることも決めたとし、特会の債務問題を浮き彫りにすることで、事業仕分けでの財源捻出に関する政府・与党の期待を牽制する思惑があるとしている。もしそうであるとすれば今年度の歳入の中にある「その他収入」に組み入れられた「埋蔵金」について、来年度についてはあまり期待しないよう牽制する狙いがあるのであろうか。

日経新聞では、返済見通しの立たない累積債務がどの程度あるかなどを調査し、一般会計と合わせた国全体の財務状況を把握するのが狙いとし、今度の事業仕分けでは返済見通しが不透明なものを抽出するとともに、一般会計と区分する理由のない特会は廃止し、一般会計化する方針とも伝えた。ただし、実際に特会を廃止するには特会法の改正が必要になるため、事業仕分けで廃止と判定されても、今国会での法案提出はされず来年度予算に反映されない。

国の一般会計のみならず特別会計を合わせての累積債務の把握は、今後の財政再建をはかる上でも必要なものであるはず。今回の特別会計における事業仕分けの動きはこれまで以上に注目すべきものとなりそうである。

ここであらためて特別会計とは何かについて見てみたい。財務省のサイトには「特別会計のはなし」というページがある。 「特別会計のはなし」 http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/tokkai2207.htm

この中で特別会計に関して次のような説明がある。

「国の会計は、毎会計年度における国の施策を網羅して通覧できるよう、単一の会計、つまり、「一般会計」で一体として整理することが、経理の明確化、財政の健全性を確保する見地からは望ましいものとされています。これを単一会計主義の原則と言います。しかしながら、現在のように、国の行政の活動が広範かつ複雑化してくると、受益と負担の関係や事業ごとの収支が不明確になり、また、その結果として、適正な受益者負担・事業収入の確保が難しくなるなど、単一の会計ではかえって国の各個の事業の成績計算、資金の運営実績等について適切な計算、整理ができない場合もあります。そこで、このような場合には、特別の会計を設け、一般会計と区分して経理を行っています。」

今回の事業仕分け第三弾では、特会を廃止して一般会計に移すことも検討されるようだが、ただ、一般会計化すれば借金を一般納税者の税金で返済することにつながるため、財務省は「受益と負担の関係が不明確となり、国民負担の増大に理解が得られない」と難色を示していると朝日新聞にあったが、まさに同様のことが上記にも記述されている。
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by nihonkokusai | 2010-10-21 11:24 | 国債 | Comments(0)
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