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「超長期債の動きに注意」

10月4日から5日にかけて開催された日銀の金融政策決定会合では、実質的なゼロ金利政策、時間軸の明確化、さらに国債を含めた資産買入等の基金創立を検討するという包括的な金融緩和策の実施が発表された。追加緩和は新型オペの拡充にとどまるとの見方が強かったことで、日銀の積極的な追加緩和を受け、現物債は中長期債主体に買い進まれた。

FRBによる大幅な追加緩和観測も出たことで米債も買い進まれ、5日に米10年債利回りは一時2.43%に低下した。米債高も加わり6日に債券先物は144円台に乗せ、一時144円31銭まで上昇した。10年債利回りも0.820%まで低下し、5年債利回りも0.200%と2003年6月以来の水準に低下。超長期債20年債の利回りも1.630%に低下した。

7日に実施された10年国債の入札はそこそこ無難な結果とはなったが、さすがに急ピッチの相場上昇の反動から週末にかけて超長期債主体に売り込まれた。8日に20年債利回は1.790%まで上昇し、30年債利回りも前日比15毛甘の1.975%まで急上昇した。銀行勢が外しにかかったとの見方もあるが、日銀の包括緩和により将来のインフレ懸念や、今後の財政の緩みなども懸念されて海外勢などが超長期債主体に大きく売ってきた可能性もある。

しかし、この日は引けにかけて今度は投資家の押し目買いが入り、30年債は1.9%割れ、20年債も1.7%割れとなり債券先物も143円98銭まで買い戻されるなど波乱含みの展開に。

日銀による予想外の包括緩和では、債券相場に対し実質ゼロ金利政策の影響は限定的ながら、強力な時間軸効果による影響は大きい。ゼロ金利政策の解除の条件を今回は中期的な物価安定の理解に基づいていることで、それが1%となり、解除に向けてのハードルはかなり高い。また残存期間期間が1~2年、長期国債と国庫短期証券と合わせて合計3.5兆円程度の国債買入れも買い材料となる。

ただし、超過準備に対する付利を0.1%に据え置いたことで、国債の利回りも0.1%以下には下がりにくい。すでに2年債利回りは一時0.1%に低下したこともあり、中期ゾーンについては利回りの下げ余地は限定的となる。その分、10年債あたりまでの買いが入りやすくなり、いずれ2003年6月につけた史上最低利回りの0.43%を目安に低下基調となる可能性がある。

ただし、2003年6月の相場急落も経験しているため警戒感も強い。特に問題となるのは超長期ゾーンか。中期債の利回り低下余地が少なくなるため、利回りを求めて超長期債まで投資が広がる可能性がある。しかし、その半面、信用緩和や今後の財政悪化、さらに長い目で見たインフレリスクなども意識されて、超長期債には仕掛け的な売りも入りはじめており、14日の30年国債の入札も控えて、当面は波乱含みの展開となる可能性がある。
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by nihonkokusai | 2010-10-08 16:10 | 債券市場 | Comments(0)
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