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「ゼロ金利政策は現状追認、影響が大きいのは時間軸」

今回の日銀の実質ゼロ金利政策では、誘導目標値はゼロ%ではなく0~0.1%というかたちにして、レンジでの誘導値とした。すでに無担保コール翌日物金利は0.1%を割込むことが多くなっており、追認したものとも言える。さらに0.05%といった固定した水準にしなかったのは、多少なりとも金利に関する市場機能を残すためとみられる。

今回、補完当座預金制度の適用利率、つまり超過準備(準備預金制度に基づく所要準備を超える金額)に付く利率を0.1%に据え置いた。固定金利方式・共通担保資金供給オペの貸付利率および成長基盤強化を支援するための資金供給の貸付利率も引き続き0.1%に据え置かれている。

レンジでの誘導値は、FRBが実質的なゼロ金利政策としながらも、FF金利の誘導目標は0~0.25%としているのと同じである。また、FRBは超過準備に0.25%の金利を付与している。

米国では連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)など政府系住宅金融機関(GSE)は業態が銀行ではないため、FRBに超過準備を預け入れて利息を得ることができない。このため巨額の資金運用のためFF金利の低下を促す要因ともなっており、このためFRBは目標値をレンジにおいたとされている。

日本ではいわゆる付利預金ファシリティの恩恵を被れない業態である投資信託や生保、さらに海外中銀などの海外勢の資金量は米国のGSEほど大きくはない。しかし、無担保コール市場では銀行間の取引が限られている中で、これら預金ファシリティの恩恵を被れない業態の影響が大きく、そのため無担保コール翌日物金利が実質的に誘導目標値を下回っていた。このため、今回の実質ゼロ金利政策は実際には現状追認であることもあり、極端に無担保コール翌日物金利が下がることは考えづらいく、小幅な低下にとどまるものと予想される。

短期国債のレートなどは預金ファシリティの影響を受けることになり、0.1%以下には下がりづらくなる。このため実質ゼロ金利政策については、やはり強化した時間軸効果の影響が大きくなるとみられ、別枠基金での国債買入もあり2年債あたりの金利まで0.1%近辺に張り付くことが想定される。さらにそこから長い期間の金利も、CPIが1%を上回れるまでの期間が意識されることで、5年債さらには10年債あたりまでの買いを誘いやすくなる。
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by nihonkokusai | 2010-10-06 16:04 | 日銀 | Comments(0)
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