牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

「日銀、追加緩和の可能性」

9月21日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)では追加緩和は見送られたが、発表された声明文において、「必要に応じて追加金融緩和を実施する用意がある」との見解を示した。さらに、物価下落に対する懸念も強調されており、この声明文からみて、11月2日~3日もしくは12月14日に開催されるFOMCにおいて、国債の買入拡大の可能性という追加緩和が実施される可能性が高い。

9月15日に政府は為替介入を実施でしたが、円高対策のために、日銀は次の手も期待されている。米FRBなどは自国通貨安を意識しての動きを見せてきており、日銀も今回の為替介入については、さすがに非不胎化という非現実的な手段への言及はしなかったが、介入資金を利用しながら潤沢な資金供給を行っていることを表明した。これもアナウンスメント効果を意識したものであろう。しかし、市場ではさらなる緩和策への期待も強まりつつある。特に米FRBが国債買入を拡大する可能性が出てきたことで、日銀の国債買入増額の可能性を指摘する声も強い。

10月上旬にはワシントンでG7が開催される予定であり、政府は単独の為替介入に対する批判回避のためか、その前に日銀に追加緩和を求める声もあるようである。また、政府は4.5兆円規模の補正予算編成に着手しており、政府の経済対策の後押しをする意味でも日銀への追加緩和圧力が強まっている。

これに対して日銀は、白川総裁は26日に神戸大学で開かれた日本金融学会秋季大会の講演で、円高が日本経済に与える影響や経済の下振れリスクを注視しているとして、必要があれば適切な対応を講じるとの考えを示したものの、国債買い入れの増額については財政ファイナンス懸念から長期金利上昇につながるリスクを指摘し、通貨や金融システムの信任維持のためにも財政バランス維持が重要だと強調した。

24日の東京市場では外為市場あたりから白川日銀総裁の辞任の噂が流れた。まったく根も葉もない噂の可能性もあるものの、政府からの追加緩和要請に対して日銀がやや難色を示した可能性もありうる。特に総裁発言にもあるように国債買入拡大については、現状受け入れがたいものと思われる。

9月29日には日銀短観が発表される。これを確認した上で10月4日から5日にかけて開催される金融政策決定会合で追加緩和について協議されるとみられる。28日の日経新聞は期間3~6か月の資金をいっそう潤沢に供給することや、短期国債の買い増しなどが選択肢に浮上していると報じているが、これはむしろ日銀へのマスコミを介したプレッシャーとも受け取れる。

果たして次回会合で日銀はどのような結論を出すのか。政府や米FRB、さらに市場などの動向を伺いながら、今回は後手に回るのを避ける意味でも、苦渋の選択を迫られる可能性となりそうである。
[PR]
by nihonkokusai | 2010-09-28 08:47 | 日銀 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー