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「米国の追加緩和時には日銀も追随か」

21日の連邦公開市場委員会(FOMC)では追加緩和は見送られたが、発表された声明文において、経済の先行きや金融情勢の展開を注視し、景気回復をサポートし、時間をかけて物価を目標とする水準に戻すため、「必要に応じて追加金融緩和を実施する用意がある」との見解を示した。

The Committee will continue to monitor the economic outlook and financial developments and is prepared to provide additional accommodation if needed to support the economic recovery and to return inflation, over time, to levels consistent with its mandate.

さらに今回の声明文では、物価下落に対する懸念も強調され、物価を示す指標は現在、物価安定と雇用最大化を促す目標に対し、長期的に見て適正とする水準をいくらか下回っていると指摘している。

Measures of underlying inflation are currently at levels somewhat below those the Committee judges most consistent, over the longer run, with its mandate to promote maximum employment and price stability.

この声明文からみても、事前の観測でも今回の追加緩和は見送られるものの、11月2日~3日もしくは12月14日に開催されるFOMCにおいて、国債の買入拡大の可能性という追加緩和が実施される可能性が高いと見られる。

21日の米国債券市場では、この声明文の内容を受けて10年債利回りは2.58%に低下、2年債利回りは0.424%と過去最低を記録した。

FRBが追加緩和に向けて前傾姿勢を取ってきたことで、今度は日銀の対応が注目される。日銀の宮尾審議委員は22日の講演で「米国経済を中心に先行きを巡る不確実性が高まっている中で、わが国経済の下振れリスクに対する警戒を解くことは出来ません。」と指摘し、「必要と判断される場合には適時適切に対応して行く所存」であることを示した。

9月7日の決定会合後に発表された公表文でも「日本銀行は、先行きの経済・物価動向を注意深く点検したうえで、必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく方針である。」との一文が追加されている。

米国の追加緩和(もしくはそれに類する政策)が実施されれば、円高ドル売り圧力がかかる。政府による為替介入も実施された以上は為替の動きについても日銀はさらなる配慮をする必要がある。

今後の日銀の決定会合の日程を見てみると、10月は4日から5日にかけて開催される。通常は10月1日に発表される日銀短観が今年は9月29日に発表されるのは、1日では決定会合までの日数が短すぎるとの理由のようである。このように10月の会合については日銀短観の内容をかなり意識したものとなりそうである。

次の会合が10月28日。こちらでは展望レポートの内容に注目が集まるものと考えられる。景気見通しなど下方修正すれば日銀への追加緩和の思惑がさらに強まる可能性がある。

そして次の会合は11月15日から16日、さらに12月20日から21日にかけて開催される。それぞれFOMCからややタイムラグがある。もし11月2日~3日もしくは12月14日のどちらかのFOMCで追加緩和が実施されれば、日銀も追随して追加緩和を実施してくる可能性がある。

この場合の日銀の追加緩和はいったい何をしてくるのかを注目したい。為替介入を行った際に、この介入資金使い潤沢に供給するとの発言が総裁などからあったが、これは量的緩和策を連想させる。米国が国債買入の増額を行うならば、日銀も国債買入増額をするのではないかとの思惑も広がりやすい。果たして日銀はあらためて量的緩和策に踏み込むのか。それには国債買入増額もセットで実施されるのではないかと、あまり選択肢もない中でこの思惑が今後強まる可能性がありそうである。
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by nihonkokusai | 2010-09-22 11:57 | 日銀 | Comments(0)
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