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「アナウンスメント効果を意識した非不胎化観測」

昨日の為替介入は2兆円規模となり、円売りドル買い介入としては過去最大規模となったようである。これまでの介入の最高額は1998年4月に行った2.6兆円であるがこの際は円買いドル売り介入であった(日経新聞)。

日銀も政府に歩調をあわせた。白川方明日銀総裁による「強力な金融緩和を推進するなかで、潤沢な資金供給を行う」との談話や、たまたま本日、講演を行っていた日銀の野田審議委員も介入資金使い潤沢に供給と発言し、いわゆる非不胎化措置を連想させる発言をしたのである。

同様の発言は2001年9月17日の介入の際にもあった。この日、政府は2000年4月3日以来の為替介入を実施し、この介入に際して「介入資金も利用して、潤沢な資金供給に努めていく方針」と日銀はコメントしたのである。非不胎化を匂わしながらも「市場調節方針を実現するため介入資金も含め全体としての資金供給額を決定している」とも発言していた。そもそも介入資金を非不胎化しようがしまいが日銀はどちらにしても毎日大量の資金供給を実施している。どの部分が介入の非不胎化によるものなのかはっきり区別もつけづらい。それでも今日の非不胎化に関するコメントが相場に多少なりインパクトも与えたのである(2001年9月17日の「若き知」より)。

今回も同様のアナウンスメント効果を狙っての日銀関係者からの発言であったと思われる。実際に日銀からは「非不胎化」との具体的な言葉は出てきていない。あくまで政府の介入実施に歩調をあわせるため、介入資金も含め全体としての資金供給を潤沢に行うとして、非不胎化措置を連想させるとともに、量的緩和政策を意識させ市場に影響を与えることを狙ったものであろう。今回もどの部分が介入の非不胎化によるものなのかはっきり区別もつけづらい。

しかし、今回の日銀総裁の潤沢な資金供給を行うとの談話などが、日銀の量的緩和に向けての姿勢を意識させたことも事実である。過去の量的緩和政策の効果は限定的であったとする日銀ではあるが、アナウンスメント効果を意識するのならば量的緩和策の再導入の可能性もありうる。白川総裁はそこまで意識しての発言であったのか、日銀の次の一手に注目したい。
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by nihonkokusai | 2010-09-16 11:29 | 日銀 | Comments(0)
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