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「金融政策は全員一致で現状維持、公表文の変化は円安を意識か」

日銀は6日から7日にかけての金融政策決定会合で、政策金利の据え置きを全員一致で決定した。ただし、発表された公表文では、「必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく方針」を掲げ、追加緩和の可能性を滲ませている。

「日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することがきわめて重要な課題であると認識している。そのために、中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく方針である。金融政策運営に当たっては、きわめて緩和的な金融環境を維持していく考えである。(8月10日の通常の決定会合、全員一致で現状維持)」

「日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することが極めて重要な課題であると認識している。こうした認識のもと、強力な金融緩和の推進、金融市場の安定確保、成長基盤強化の支援を図ってきた。日本銀行としては、今後とも、中央銀行として最大限の貢献を粘り強く続けていく方針である。(8月30日の臨時の決定会合、新型オペ拡充策を賛成多数で決定、政策金利は全員一致で据え置き)」

「日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することがきわめて重要な課題であると認識している。そのために、強力な金融緩和の推進、金融市場の安定確保、成長基盤強化の支援を図ってきており、こうした中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく。金融政策運営に当たっては、きわめて緩和的な金融環境を維持していく。日本銀行は、先行きの経済・物価動向を注意深く点検したうえで、必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく方針である。(9月7日の通常の決定会合)」

直近の3回の決定会合での公表文の最後の部分を並べてみたが、特に8月10日と今回では、「日本銀行は、先行きの経済・物価動向を注意深く点検したうえで、必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく方針である。」との部分が加わっており、追加緩和を示すものともなっている。

今回の決定会合での現状維持には違和感はない。8月30日に追加緩和を行ったばかりであり、それから環境が大きく変わったわけでもない。しかし、最後に一文を入れたことには何かしら目的があると想像される。

政治的には民主党総裁選を睨んで、小沢氏がもし総理になった際に日銀にプレッシャーをかけられる前にすでにここで手を打ってきたのではないかとの邪推もありうるか。しかし、これは欧米の中銀がアナウンスメント効果を意識しての自国の為替安政策を行っていることに対して、日銀も同様の手を打ってきたためとも考えられる。この文章が入ったからといって、確実に追加緩和が保証されるわけではない。外部環境が大きく変化すれば、この一文がなくとも日銀は動くであろう。日銀も円安を意識しての戦術を実行しはじめているのではないかと考えられる。これに果たして外為市場は反応してくるのであろうか。債券市場はちょうど売り一服というタイミングであったことで、買戻しの材料としたようではあるが。
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by nihonkokusai | 2010-09-07 14:10 | 日銀 | Comments(0)
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