牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

「債券バブル相場の崩壊」

8月25日に長期金利が0.895%をつけたが、今年の4月から続いた債券の上昇相場はこれでピークアウトした。 4月からのじりじりとした上昇相場が続き、長期金利は1%を割り込み、買い遅れていた投資家が少しでも利回りを求めて超長期債なども買いに走り、債券相場はバブル相場を形成していた。

このバブル崩壊のひとつのきっかけは8月24日の20年国債入札であり、またその後のメガバンクの一角からの売り崩しであったが、前回1%割れとなったあと相場が急落した2003年6月と同様のことが起きていたのである。

26日に民主党代表選に小沢前幹事長が出馬と報じられたことで財政拡大が意識され、メガバンクの一角が超長期主体に売りを出したことで相場の地合いは一変した。 30日に日銀は臨時の金融政策決定会合を開き新型オペの拡充という追加緩和策を決定したが債券相場の下落は止まらず、10年債利回りは1.105%と1.1%台に上昇し、20年債の利回りも1.820%に上昇した。

9月1日には民主党代表選に小沢氏が正式に出馬を表明し財政への懸念が強まった。また、この日に実施された10年国債の入札(利率1.0%、310回債)は低調なものとなった。 3日には今度は流動性供給入札の結果が低調なものとなったことをきっかけに、さらに売り込まれ、10年債利回りは1.150%に上昇した。 そして6日には、超長期債の下落による損失を埋めるため、利益の出る中期ゾーンにもまとまった売りが入り、5年債の利回りは0.360%に上昇し、10年債利回りは1.195%と1.2%に接近した。

民主党代表選の結果、小沢氏が勝利するとなれば「財源なきバラマキ路線」が復活する懸念がある。小沢氏は財源として国有財産の証券化や無利子非課税国債の導入検討を明らかにしたが、前者はネットでの日本の債務拡大につながりかねないし、後者は数兆円規模の発行は不可能であるなど政策の財源についてはあまりに不透明である。 財政再建を意識している菅総理が勝利するのであれば影響は限定的であろうが、債券市場では小沢リスクをかなり意識しつつある。

また、日本国債と同様に安全資産として買われていた米国債や、過去最低水準の2.083%(10年物)をつけたドイツ連邦債も相場がピークアウトした可能性がある。このため当面の債券市場は売りが出やすい地合いが続き10年債利回りは1.2%台に乗せから、いずれ1.4%近辺にまで上昇する可能性がありうる。上昇相場よりも下落相場の方が当然ながらピッチは早い。
[PR]
by nihonkokusai | 2010-09-07 09:11 | 債券市場 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31