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「20年入札や米債安に見る債券相場の変化の兆し」

24日に実施された20年国債の入札は、利率は1.6%と2003年6月以来の水準に引き下げられたが、最低落札価格は事前予想を上回り、テールも8銭と前回の5銭よりは伸びたが無難な結果となった。ただし、応札倍率は2.86倍と前回の4.46倍を下回っていたことからも、この入札では一部の大口落札者はいたものの、多くの業者は珍しく引き気味であったようである。つまりそれだけ投資家の押し目買い意欲が感じられない状況になりつつあったともいえよう。

それが明らかとなったのが、27日の相場である。昼に菅総理は急激な円高について、「必要なときには断固たる措置を取る」と述べたことが伝わり、これにより円安・株高が進行し、債券市場では20年国債を中心に急落の展開となった。

この債券急落の背景には、小沢氏の民主党代表選出馬にともなう財政拡大懸念があったとみられるが、すでに何かしらのきっかけで相場が崩れやすくなっていた状況にあった可能性がある。27日の相場を見ると、10年債利回りは前場の0.930%から後場に入り一時前日比+0.080%の1.015%まで上昇し1%台を回復した。さらに20年債利回りは一時、同+0.140%の1.705%にまで上昇した。しかし、30年債は後場は日本相互証券では出合いはなかった。これを見る限り、相場急落には20年国債が崩れたことがきっかけのようにも見える。このあたり、2003年6月のやはり結果は順調ではあった20年国債入札をきっかけとした相場下落に似ている。

さらに注目すべきは、米国債の動きである。28日の日経新聞一面にはワイオミングでの国際シンポジウムでのバーナンキ米連邦準備理事会議長の講演を受けて「米、追加緩和を検討」との記事が踊っていた。しかし、先週末の米国債券市場では、この講演の内容からは当初一部で期待されていたようなFRBによる新規の債券買い入れが迫っていることを示す内容とはならなかったことにより、米債への売り圧力が強まっていた。米10年債の利回りは利回りは前日の2.48%から2.65%と過去3カ月間で最大の下落となった。また、米30年債の利回りも、前日の3.51%から3.70%に大きく上昇した。

20年国債入札をひとつのきっかけとした27日の債券相場の下げ方や、この米債の下落の仕方を見る限り、2003年6月と同様のことが起こりつつあると判断するのは、まだ早計かもしれないが、その兆候があることは確かであろう。

日銀の追加緩和の報はあったが、本日30日の債券先物は142円39銭と先週末比16銭安と売られてのスタートとなっている。今後の債券相場の動向についてはなり注意して見ておく必要がある。
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by nihonkokusai | 2010-08-30 09:09 | 債券市場 | Comments(0)
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