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「動きの取れない政府と動きを見せない日銀と」

8月23日にも菅総理と白川日銀総裁が会談すると伝えられ、これが昨年12月1日の臨時の決定会合を連想させた。18日から20日にかけては、連日、日銀による臨時の金融政策決定会合開催の噂が出ており、市場は追加緩和を期待しての動きを見せた。

しかし、この会談は先送りされ、その代わりに24日にわずか15分間の電話会談が実施された。ここで気になるのは、何故、直接会って話をしなかったのか、という点である。時事通信によると会談先送りの検討理由は「独立性を持つ日銀の金融政策に政府が介入するような印象を避けるため」だそうである。

仙谷官房長官は「この段階では電話で話すことが最も適切」とコメントした。何故、直接会わずに電話で話すほうが適切なのか。市場に余計な期待感を持たせるべきでないとしたのか。それとも、この段階でトップ会談を行っても、なんや具体的な対策を出すことが難しいと判断したためなのか。

実際に民主党は代表選を控え、さらに2011年度予算の概算要求基準の締め切りを今月末に控えていることもあり、与党内部での追加経済対策の策定にもおぼつかない状況にある。 また、これで日銀が早期に追加緩和に動く可能性が後退したことも確かであろう。昨年12月1日の臨時の決定会合を開催した際の状況とは異なっており、日銀は今回、政府とやや距離を置く姿勢を見せているようにも思われる。

日銀が動くのは9月6日から7日にかけての金融政策決定会合かとの観測が強まりつつあるが、日銀からは今回の円高やそれに影響を受けての株安については、具体的なメッセージが出てきておらず、次回の会合で追加緩和が実施されるかどうかも不透明である。

海外市場ではドイツのウェーバー連銀総裁が「年末まで無制限の資金供給を維持すべき」と述べたことで、ユーロ売りが強まった。欧米での自国通貨安のための誘導策はあの手この手で行われている。通貨安競争の中にあり、日本の政府・日銀が連携も取れないと市場で見透かされると今後は円高圧力がさらに強まる可能性がある。 欧米ではバーナンキFRB議長や今回のウェーバー総裁のように中銀関係者による発言により、為替市場が反応してくることも多い。ここにきて沈黙を保っている日銀首脳も何らかの手を使う必要があるのではないか。

為替介入などの実力行使や追加の緩和策だけがその手段ではなく、日銀総裁による発言でもアナウンスメント効果により、市場に影響を与えることができるはずである。市場のセンチメントを意識して、それに働きかけることも重要ではなかろうか。
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by nihonkokusai | 2010-08-24 10:50 | 日銀 | Comments(1)
Commented by 株式勝男 at 2010-08-24 10:57 x
今日も日経平均下げていますね。
円高株安、どうするんでしょうね?
勉強させてもらいました。 ありがとうございます。
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