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「金融政策は現状維持、景気認識はほとんど変化なし」

9日から10日にかけて開催された日銀の金融政策決定会合の結果は、全員一致で政策金利の現状維持を決定した。同じ日に開催される米FOMCで追加緩和策が決定されるのではとの思惑も手伝い、もしFRBが追加緩和を行ない日銀が現状維持となった際に、円高ドル安の進行などを懸念する声もあった。しかし、前回の7月15日から今回らかけて確かに円高は進行してはいるが、経済実態については大きく後退したような気配はなく、むしろ政策変更を行うこと自体に無理があったように思われる。これは米国も同様であり、政策変更をFRBが行うとするならば何を根拠に行うのであろうか。

それはさておき、それでは今回の日銀の決定会合での発表分と前回7月15日のものを比較してみたい。

(今回)わが国の景気は、海外経済の改善を起点として、緩やかに回復しつつある。すなわち、新興国経済の高成長や世界的な情報関連財需要の拡大などを背景に、輸出や生産は増加を続けている。設備投資は持ち直しに転じつつある。雇用・所得環境は引き続き厳しい状況にあるものの、その程度は幾分和らいでいる。そうしたもとで、個人消費は持ち直し基調を続けている。公共投資は減少している。この間、金融環境をみると、緩和方向の動きが続いている。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、経済全体の需給が緩和状態にあるもとで下落しているが、基調的にみると下落幅は縮小を続けている。

(前回)わが国の景気は、海外経済の改善を起点として、緩やかに回復しつつある。すなわち、新興国経済の高成長や世界的な情報関連財需要の拡大などを背景に、輸出や生産は増加を続けている。企業収益や企業の業況感は引き続き改善しており、設備投資は持ち直しに転じつつある。雇用・所得環境は引き続き厳しい状況にあるものの、その程度は幾分和らいでいる。そうしたもとで、個人消費は持ち直し基調を続けている。公共投資は減少している。この間、金融環境をみると、緩和方向の動きが続いている。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、経済全体の需給が緩和状態にあるもとで下落しているが、基調的にみると下落幅は縮小を続けている。

もちろん、お盆休みを控えて日銀の担当者が手を抜いたわけではないと思うが、前回は短観発表後であったことで、設備投資について「企業収益や企業の業況感は引き続き改善しており、」という文面があったことを除けば、全く変化はない。

(今回)先行きの中心的な見通しとしては、わが国経済は、回復傾向を辿るとみられる。物価面では、中長期的な予想物価上昇率が安定的に推移するとの想定のもと、マクロ的な需給バランスが徐々に改善することなどから、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、下落幅が縮小していくと考えられる。

(前回)先行きの中心的な見通しとしては、わが国経済は、回復傾向を辿るとみられる。物価面では、中長期的な予想物価上昇率が安定的に推移するとの想定のもと、マクロ的な需給バランスが徐々に改善することなどから、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、下落幅が縮小していくと考えられる。

比較する意味すらない。まさにコピペとも言える。それだけ経済の見通しにも変化はなかったと言うことであろう。

(今回)リスク要因をみると、景気については、新興国・資源国の経済の更なる強まりなど上振れ要因がある。一方で、国際金融面での動きなど下振れリスクもある。この点、一部欧州諸国における財政・金融状況を巡る動きなどが、国際金融資本市場の動きを通じて内外の経済に与える影響に注意する必要がある。物価面では、新興国・資源国の高成長を背景とした資源価格の上昇によって、わが国の物価が上振れる可能性がある一方、中長期的な予想物価上昇率の低下などにより、物価上昇率が下振れるリスクもある。

(前回)リスク要因をみると、景気については、新興国・資源国の経済の更なる強まりなど上振れ要因がある。一方で、国際金融面での動きなど下振れリスクもある。この点、一部欧州諸国における財政・金融状況を巡る動きが、国際金融や世界経済に与える影響に注意する必要がある。物価面では、新興国・資源国の高成長を背景とした資源価格の上昇によって、わが国の物価が上振れる可能性がある一方、中長期的な予想物価上昇率の低下などにより、物価上昇率が下振れるリスクもある。

ここには微妙な差異がある今回は「一部欧州諸国における財政・金融状況を巡る動きなどが、国際金融資本市場の動きを通じて内外の経済に与える影響に注意する必要がある。」として、国際金融面では欧州以外にも存在する可能性を指摘している。ここにきての円高なども懸念要因として認識している可能性がある。「国際金融資本市場の動きを通じて内外の経済に与える影響に注意する必要がある。」として国際金融市場の動きに対する警戒心を前回よりも強めている。

(今回)日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することがきわめて重要な課題であると認識している。そのために、中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく方針である。金融政策運営に当たっては、きわめて緩和的な金融環境を維持していく考えである。

(前回)日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することがきわめて重要な課題であると認識している。そのために、中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく方針である。金融政策運営に当たっては、きわめて緩和的な金融環境を維持していく考えである。

こちらはまさに、コピーアンドペースト。以上のように政策変更する理由には全く乏しい状態と日銀は認識していることが伺える。ただし、国際金融市場には注意する必要性を認識している。日銀は足元景気の見通しについて楽観的すぎるとの意見も聞かれるが、円高進行もあるとは言えも日本経済が景気認識を改める必要があるほど悪化していることを示すようなものも出ていない。日銀の金融政策への過度な期待は毎度のことでもあるが、冷静にファンダメンタルを認識しておことも必要であろう。
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by nihonkokusai | 2010-08-10 14:18 | 日銀 | Comments(0)
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