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「日本の長期金利の低下はいつまで続くのか」

日本の長期金利は7月1日に1.055%に低下した。その後は高値警戒感もあり、利益確定売りが入り1.1%台に乗せたが1.2%には届かずに、再び1.1%を割込む展開となった。

日銀は4月に発表した展望レポートの中間レビューで010年度の実質GDP成長率見通しを4月の+1.8%から+2.6%に引き上げた。政府も6月22日に2010年度の実質GDP成長率見通しをプラス2.6%と昨年末時点から1.2ポイント上方修正しており、政府・日銀ともに足元の景気認識についてはしっかりとの認識である。

また、11日の参院選で、与党は参院の過半数維持に必要な議席数121議席を割り込んだ。これにより政府による財政再建の行方に不透明感が強まった。参院選の結果を見て、日銀への政府からの圧力が増加するとの見方があるものの、日銀がすぐに追加緩和に動くとは思えない。

このように国内要因から見る限り、日本の長期金利に低下圧力が加わることは考えづらい。それにも関わらず長期金利が1%近辺で低位安定しているということは、別の理由が存在していよう。

そのひとつが、米国での景気減速懸念による長期金利の低下である。ここにきての米経済指標には景気の減速を示すものが出てきている。また、FRBが経済見通しをやや下方修正し、さらに米国でのデフレ観測も強まりつつある。このため米10年債利回りは3%を割り込み、2年債利回りは過去最低水準まで低下している。この米国での長期金利低下が日本の長期金利の低下を促す要因のひとつとなった。

また、米景気減速観測により、米株が下落し、円高ドル安が進行したことで、東京株式市場が下落基調となっていることも、日本の長期金利低下圧力となっている。

それとともに、今回の日本の長期金利低下には、銀行などによる長期債や超長期債への買い圧力が大きく影響している。貸出が伸びず余剰資金を抱えた銀行などは、より高い利回りを求めて長期債から超長期債への購入を増加してきている。参院選などのイベントを控えて買い控えていたことも考えられ、予想以上に買い余力があったともみられる。

ただし、過去に2003年6月のように債券相場の急落も経験してきていることで、買いのスタンスも慎重になっている。その分、堅調相場が続く要因ともなっている。

この日本の長期金利低下が、どの程度まで、さらにいつまで継続するのか。いまのところ反転の兆しはない。ただし、米国市場など外部要因に影響をうけている以上は、米長期金利の動向が大きなポイントとなりそうである。
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by nihonkokusai | 2010-07-20 10:07 | 債券市場 | Comments(0)
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