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「2010年3月末現在の国債保有者別残高」

6月17日に日銀が発表した2010年1~3月資金循環勘定速報によると、家計の金融資産は2010年12月末現在で1452兆円7512億円となった。年度ベースで3年ぶりの増加となった。この家計の金融資産のうち株式(出資金を含む)は102兆5153億円、投資信託については54兆6253億円と株価の上昇を受けて2009年3月末比で増加した。また、家計の現預金も798兆2020億円と増加した。保険準備金は214兆8292億円、年金準備金は177兆9084億円。

この資金循環勘定速報をもとに 2010年3月末現在の国債所有別内訳を算出してみた。

国債の残高そのものは、684兆3464億円となった。海外投資家のシェアは、4.6%と12月末の5.2%からさらに減少し、金額ベースでは4兆1997億円の減少となった。海外投資家は引き続き日本国債においてもポジション解消の動きを強めたとみられる。家計も残高は12月比で減少したものの国債全体に占めるシェアは5.0%となり、結果として海外投資家のシェアを上回った。

12月に比べ全体の残高が増加したが、最大の増加額となったのは銀行など民間預金取扱機関で6兆405億円もの増加となった。日銀による金融緩和策などにより余剰資金を抱えた銀行などが積極的に国債残高を積増したことが伺える。民間の保険・年金は9月末比で9464億円増加。投信など金融仲介機関は1兆5138億円の減少とまちまち。

全体に占めるシェアとしては、民間預金取扱機関が260兆1397億円で38.0%、民間の保険・年金が168兆151億円で24.6%、公的年金が79兆4908億円で11.6%、日本銀行が51兆1705億円で7.5%、投信など金融仲介機関が34兆7132億円で5.1%、家計が34兆3876億円で5.0%、海外が31兆4667億円で4.6%、財政融資資金が7861億円で0.1%、その他が24兆3876億円で5.0%となった。

家計と海外投資家の合計の保有比率が10%を割り込んだ。金融機関が積極的に国債を購入したことにより、それぞれの減少分を補ってはいるものの国債の保有層はむしろ縮小傾向になっている点に注意が必要か。

日銀の超低金利政策が継続される限りは、今後も金融機関の国債購入により買い支えられるとみられるが、海外シェアの落ち込みは今後に課題を残す。政府も財政健全化に意欲的な姿勢を示しているが、海外投資家が安心して日本国債を購入できるよう今後の財政への懸念を少しでも払拭する努力も求められよう。
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by nihonkokusai | 2010-06-18 12:06 | 国債 | Comments(0)
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