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「GSショックによる債券市場への影響」

 米証券取引委員会(SEC)は、ゴールドマン・サックスをサブプライム住宅ローン関連金融商品の販売で、投資家を欺いたとして提訴した。

 ゴールドマンが組成し、販売したサブプライム住宅ローン債券を原資産とする債務担保証券(CDO)は、サブプライム逆張り王として知られる大手ヘッジファンドのポールソン&カンパニーが、そのCDOのポートフォリオの中身の選別などの組成に大きく関わっていた。この際にポールソン氏は、CDOの価格下落に賭けるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)契約を結んでおり、結果はご承知のとおり。米SECはこの金融商品を販売する際にポールソン氏の関与を示さず、重要情報を開示しなかったとして、ゴールドマン・サックスを提訴したのである。

 これを受けて4月16日の米国株式市場では、政府による金融規制強化に繋がるとの見方から金融株主体に下落し、ダウ平均株価は前日比125.91ドル安の11018.66ドルと大幅に下落し、ナスダックも同34.43ポイント安の2481.26で引けた。

 リスク回避の動きにより、米債は買われ10年債利回りは前日比0.07%低下の3.76%となり、米2年債利回りも前日比0.06%低下の0.95%と節目とみられた1%を割り込んだ。

 ニューヨーク外為市場では、リスク回避による円買いに加え、中国による元切り上げが近いのではないかとの観測も加わり、ドル円は、一時92円を割り込んだ。ポルトガルの財政懸念やギリシャの発行するドル建て債への需要懸念なども加わり、ユーロ円は124円40銭近辺でニューヨークを引けたかその後123円台をつけた。

 これらを受けて週明け4月19日の東京市場では日経平均株価は11000円の大台を大きく割り込んだ。また、債券先物は3月17日以来の139円台を回復し139円36銭まで買い進まれた。現物10年306回債は先週末比-0.035%の1.305%が買われ、5年88回債は同-0.020%の0.490%と3月17日以来の0.5%割れとなった。

 しかし、19日の米国市場ではリスク回避の動きが一服しダウは73ドル高、米10年債利回りは先週末比0.04%高い3.80%に上昇したが、果たしてGSショックは一過性のものに終わるのであろうか。

 確かにGSショックがなくとも19日の東京株式市場は下落し債券は買われていた可能性がある。日経平均の11000円台が次第に重くなり調整が入りそうな動きをすでにしていたためである。GSショックによりその下げが加速され、むしろ調整局面は早めに終了する可能性もある。

 債券相場はGSショックにより若干の水準訂正が起きたが、10年債利回りでの1.3%は割り込まず、心理的な壁と意識されそうである。5年債利回りも0.5%割れでは戻り売りも入った。

 そしてここにきて気になる動きとして、債券先物の建て玉増加がある。債券先物中心限月である6月限の建て玉は2009年8月27日以来の7兆円台乗せとなり、直近ではかなり高い水準にあるため、今後の波乱要因ともなりうる。

 GSショックにより若干の地合の変化はあったが、国内景気は回復基調を続けるなど日本のファンダメンタルズに変化はない。ただし、GSショックを受けて先物などのポジションが予想外に膨れ上がった可能性もあり、その揺り戻しなどに注意も必要か。
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by nihonkokusai | 2010-04-20 10:47 | 債券市場 | Comments(0)
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