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「再びコンクリートに回帰か」

 郵貯限度額は2000万円への引き上げで決着となったようだ。仙石国家戦略相が反対するなど、閣内からも反対意見が出ていたが最終的に総理一任となって、亀井案が通ってしまった。

 確かに限度額引き上げで、国民は暗黙の政府保証となる郵貯により多くの資金を預けられるようになり、なんといっても今後の財政悪化を見据えてより国債を買ってくれるところに資金が集中してくれるのは助かる、のであるのか。どう考えても民業圧迫であり、特に中小金融機関などからの資金流出も想定される。

 国債市場には確かにプラス面もあるかもしれないが、読売新聞が報じた政府検討のゆうちょ銀行・かんぽ生命保険の資金運用改革案によると、むしろ国債に依存しない運用の方向性を打ち出している。鉄道、道路、水道など海外のインフラ整備事業への投資や進出する日本企業への融資、橋や学校、病院など国内公共施設の整備・再開発への投融資、外国債券の購入、個人・住宅ローンなど個人向け融資などを提案した。

 民主党の理念は確かコンクリートから人へのはずが、またコンクリートに戻る気のようである。郵政マネーを政府系金融機関を通じて公共事業などに使う非効率な資金の流れになりかねず、かつての財政投融資を連想させる内容となっている。

 しかも、今回の限度額引き上げの目的が、票集めであることも確かであろうし、あまりに時代錯誤的な動きにしか見えない。これによる債券市場への影響は、ゆうちょの国債保有の増額が意識されて若干のプラスとはなりそうだが、日本の行く末がまた気になる。
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by nihonkokusai | 2010-03-31 10:32 | 国債 | Comments(0)
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