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「財政健全化の目標(レポート原稿)」

 昨年末の「平成22年度予算等に関する説明会」において、説明を行なった大串政務官が何度も使っていた用語がDebt-to-GDPであった。Debt-to-GDP ratioとは政府債務の対GDP比である。

 また、菅直人副総理兼財務相は3月16日の参院財政金融委員会で、まずは(公的債務残高の)GDP比の安定を目指すと述べ、さらに仙谷国家戦略相もブルームバーグのインタビューで、財政健全化の目標について、長期債務残高の対国内総生産(GDP)比を中心に据え、数値目標を盛り込む考えを示した。

 政府は今年6月ごろまでに、2011年度から3年間の複数年度予算を視野に入れた経済財政運営指針の「中期財政フレーム」と、中長期の財政健全化の道筋を示す「財政運営戦略」を策定する。

 財務省によると国と地方を合わせた長期債務残高は10年度末に862兆円と対GDP比で181%に達する見込みとなっている。また、日本の一般政府ベースの「純債務」のGDP比率を見ても2010年に104.6%と初めて100%台に乗せ、イタリアの100.8%を抜いてG7諸国中最悪となった。 すでに日本は総債務残高のGDP比率が1999年に先進国中最悪となっていたが「純債務」でも最悪となり、日本の財政が極めて深刻な状況にあることをあらためて示した格好となっている。

 果たして6月に向けてまとめる財政再建に向けた目標はどの程度の数値になるのであろうか。

 来年度予算編成に当たり、「どういう財政収支やどれくらいの大きさの財政フレームを考えるかは、まだまだ慎重に見極めてなければならない」と仙谷国家戦略相はインタビューで指摘しており、まだ具体的な数値は煮詰まってはいないようである。

 この数値については、ユーロの財政安定化成長協定における財政赤字の対GDP比3%、政府債務(純債務ではなく総債務)残高の対GDP比60%がひとつの目安になるのではなかろうか。

 しかし、すでに200%近い政府債務残高の対GDPを60%に抑えるのはかなり難しい。目標としては英国の目標値と同様に、ある程度の期間内で現状の半減となる財政赤字の対GDP比の4%、政府債務残高の対GDP比100%あたりが目標値の目安となるのではなかろうか。それもかなり厳しい数字であることに違いはない。

 また、菅財務相は23日の参院財政金融委員会で、財政健全化の道筋を法律という形で国会で議論してもらうのも一つの道かなと考えていると述べ、財政健全化法案を検討する考えを示した。
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by nihonkokusai | 2010-03-23 13:51 | Comments(0)
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