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「日本と海外の財政事情の比較」

 ユーロ導入時に締結された財政安定化成長協定では、ユーロ導入後のインフレ抑制のために、参加各国の財政赤字を対GDP比3%、政府債務残高を同60%以内に抑制することが定められています。各国の財政事情を見るにあたりこの財政赤字の対GDP比3%、政府債務残高を同60%というものがひとつの目安になるかと思います。

 2008年秋のリーマン・ショックによる世界的な金融経済危機により、各国は積極的な財政政策を行なったことで、欧米を主体に各国の財政赤字は拡大しました。OECDの2009年12月時の「Economic Outlook 86」によると2009年の対GDP比の財政赤字は日本が8.3%、米国が11.6%、英国が13.3%、ドイツが5.3%などとなっています。また、1997年に財政黒字となったカナダも2009年には4.8%の赤字となっています。

 米国では対GDP比の財政赤字の比率が第二次大戦後最高水準に急伸し、財政問題が世界経済の不安定要因となる可能性も指摘されています。米国債の信認を維持させるためにもオバマ政権にとり超長期的な財政再建策が大きな課題になっています。

 単年度で見た対GDP比の財政赤字では主要国で最悪とされる英国でも、やはり財政再建策が大きな焦点となっています。2010年以降の4年間で財政赤字の対GDP比率を半減させることを目指していますが、財政再建への道はかなり厳しいと思われます。

 また、政府債務をフロー面からではなくストック面から見ると日本の政府債務が極端に大きくなっていることがわかります。2009年度の債務残高の国際比較(対GDP比)をみると、日本は189.3%となっており、イタリアの127.0%をも大きく上回りG7諸国の中で最悪の水準となっています。

 米国や英国も急速に悪化し、米国は83.9%、英国は71.0%となってはいますが、日本と比較すればまたまだ少ないことも確かです。
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by nihonkokusai | 2010-01-20 09:18 | 国債 | Comments(0)
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