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「冬の個人向け国債の販売額は過去最低に」

1月15日発行の冬の個人向け国債の5年固定金利型の販売額は1866億円となり、2006年1月の発行開始以来、最低水準となった。10年変動金利型も546億円と低迷した。この結果今回の販売額は合わせて2412億円となり、一回あたりの販売額としては過去最低となった。

今回の5年固定タイプの利率は年率税引き前で0.44%となり、2006年1月の発行開始以来最低水準となったことが影響した。また、10年変動金利型の初期利子は0.45%となり、5年固定金利型が発行されて以来、初めて5年固定型の利率を上回った。これを受けてか10年変動金利型の販売額は今回前回の414億円を上回っている。これを見ても個人は国債を購入するに金利をかなり意識していることがわかる。

ちなみに何故、今回10年変動金利型の初期利子が5年固定型の利率を上回ったのかといえば、日銀の金融政策が影響している。日銀が超低金利政策を進めて中短期債が買われた半面、財政への懸念で長期、超長期債が売られイールドカーブがスティーブ化したから、という訳ではない。

実は今回の個人向け国債の条件を決定した日が関係していたのである。個人向け国債の条件の決定は10年国債の入札日に行なわれている。つまり今回の冬の個人向け国債の条件決定日は12月1日。日銀が臨時の決定会合を開催した日である。

10年変動金利型の初期利子を決める基準金利は10年国債の入札結果に基づく。その10年国債の入札は日銀の決定会合の結果発表前に締め切られている。ところが5年固定型の利率は15時現在の5年債利回りが基準金利となるのである。この日に日銀は臨時の決定会合で新型オペの導入を決定した。市場はさらなる緩和策を期待して失望感もあったとはいえ、新型オペによる積極的に資金供給が期待されて特に中期債の利回りが大きく低下した結果、今回の逆転現象を生んだのである。

今回の1月の発行で今年度の個人向け国債の販売は1兆3598億円となった。昨年10月に今年度の個人向け国債の販売計画は2.4兆円から1.3兆円に下方修正されたが、なんとかこの販売額は上回った格好に。

これまで発行された個人向け国債の回号別販売額と税引き前の初期利子(固定は利率)は下記の通り
第1回変動10年(2003年3月)3,835億円(うち郵便局499億円)、0.09%
第2回変動10年(2003年4月)3,486億円(うち郵便局746億円)、0.05%
第3回変動10年(2003年7月)2,802億円(うち郵便局588億円)、0.05%
第4回変動10年(2003年10月)9,432億円(うち郵便局1,659億円)、0.77%
第5回変動10年(2004年1月)1兆3,951億円(うち郵便局995億円)、0.62%
第6回変動10年(2004年4月)1兆4,185億円(うち郵便局1,244億円)、0.55%
第7回変動10年(2004年7月)1兆7,726億円(うち郵便局1,990億円)、0.74%
第8回変動10年(2004年10月)1兆8,652億円(うち郵便局2,484億円)、0.74%
第9回変動10年(2005年1月)1兆7,647億円(うち郵便局2,436億円)、0.67%
第10回変動10年(2005年4月)2兆3,374億円(うち郵便局1,990億円)、0.73%
第11回変動10年(2005年7月)1兆6,423億円(うち郵便局2,484億円)、0.45%
第12回変動10年(2005年10月)1兆3,629億円(うち郵便局2,483億円)、0.55%
第13回変動10年(2006年1月)8,001億円(うち郵便局1,488億円)、0.68%
第14回変動10年(2006年4月)8,285億円(うち郵便局1,491億円)、0.85%
第15回変動10年(2006年7月)9,813億円(うち郵便局995億円)、1.10%
第16回変動10年(2006年10月)7,323億円(うち郵便局997億円)、0.92%
第17回変動10年(2007年1月)4,334億円(うち郵便局938億円)、0.84%
第18回変動10年(2007年4月)3,479億円(うち郵便局642億円)、0.87%
第19回変動10年(2007年7月)3,713億円(うち郵便局736億円)、1.01%
第20回変動10年(2007年10月)1,932億円、0.85%
第21回変動10年(2008年1月)1,316億円、0.68%
第22回変動10年(2008年4月)622億円、0.57%
第23回変動10年(2008年7月)1010億円、1.00%
第24回変動10年(2008年10月)461億円、0.69%
第25回変動10年(2009年1月)317億円、0.58%
第26回変動10年(2009年4月)267億円、0.50%
第27回変動10年(2009年7月)432億円、0.73%
第28回変動10年(2009年10月)414億円、0.53%
第29回変動10年(2010年1月)546億円、0.45%

第1回固定5年(2006年1月)1兆1,285億円(うち郵便局497億円)、0.80%
第2回固定5年(2006年4月)9,883億円(うち郵便局1,490億円)、1.01%
第3回固定5年(2006年7月)1兆2,430億円(うち郵便局996億円)、1.30%
第4回固定5年(2006年10月)8,584億円(うち郵便局998億円)、1.13%
第5回固定5年(2007年1月)10,730億円(うち郵便局998億円)、1.20%
第6回固定5年(2007年4月)8,326億円(うち郵便局1,311億円)、1.13%
第7回固定5年(2007年7月)1兆5,964億円(うち郵便局1,545億円)、1.50%
第8回固定5年(2007年10月)7,692億円、1.15%
第9回固定5年(2008年1月)4,196億円、0.94%
第10回固定5年(2008年4月)2,919億円、0.81%
第11回固定5年(2008年7月)8,942億円、1.22%
第12回固定5年(2008年10月)3,929億円、0.99%
第13回固定5年(2009年1月)4,729億円、0.80%
第14回固定5年(2009年4月)2,941億円、0.71%
第15回固定5年(2009年7月)4,441億円、0.82%
第16回固定5年(2009年10月)2,690億円、0.60%
第17回固定5年(2010年1月)1,866億円、0.44%
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by nihonkokusai | 2010-01-15 13:26 | Comments(0)
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