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「民主党と日銀のアコード」

 民主党の大塚耕平氏は、8月7日の市場関係者への衆院選マニフェスト(政権公約)説明会で、日銀の金融政策に関連し「中央銀行の独立性は十分理解している」として、日銀の独立性を尊重する考えを示していた。しかし、厳しい経済状況を克服するために、マクロ経済運営で中央銀行当局と財政当局間で共通価値観、何らかのアコードはあり得ると述べ政策目標の共有を示唆した。(ロイター)

 大塚氏は、日銀の国債買い入れ状況について「過去のピークから相当ピークアウトしている状況である。若干の余力があるかもしれない。財政ファイナンスに協力していだたく余力はあると推測している」と述べ、危機時の政策対応余地があることも指摘した。

 白川方明日銀総裁は8月11日の金融政策決定会合語の会見で、「米国の政策アコード導入以前の金融政策は、国債価格のペッグと申しますか、国債価格を支持するということに割り当てられていました。しかし、アコードの導入により、そうしたことから解放されて金融政策が物価安定という目的に割り当てられるように変わり、中央銀行が独立性を回復しました。」と述べている。

 第二次世界大戦後、国債の利払いコストを抑えさらに利上げによる国債価格の下落を回避しようとしたアメリカの財務省と、インフレ抑制のために金融引き締めを主張するFRBとの対立が激化した。このため1951年にトルーマン大統領の調停により、財務省とFRBとの間で「アコード」が成立し、国債管理政策と金融政策が「分離」され、これによって低金利政策は廃止され、FRBは政府からの「独立性」を強めたのである。

 もちろんこういった経緯は日銀出身の大塚氏は理解しての発言であろうが、大塚氏のアコードはこの歴史の経緯から見れば「逆アコード」とも言えるものである。

 11日の日銀総裁会見では、1998年の日銀法改正によって、金融政策については既に独立性、つまり日本銀行の責任と判断で決定するということが法律で定められている点を指摘している。

 野党が与党になり、日銀に対しての風向きも変化してくるのか。民主党が掲げた施策の財源問題があらためて浮上した際には、アコードと称して日銀に国債買入を要求してくるような可能性も否定できない。今後の民主党による日銀への対応は注意深く見ておく必要もありそうである。
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by nihonkokusai | 2009-09-01 14:45 | 日銀 | Comments(0)
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