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「国債及び借入金の残高」

 財務省は8月10日に、6月末現在の「国債及び借入金並びに政府保証債務現在高」を発表した。これによると国債及び借入金の残高、いわゆる国の借金は3月末に比べて13兆7587億円増加し、860兆2557億円となり、過去最大額となった。景気後退による税収減や経済対策に伴って国債及び借入金の残高が増加した。総務省統計局による7月1日時点の日本の推計人口は1億2761万人となっていることで、国の借金を一人当たりに直すと約674万円の借金となる。

 国債及び借入金の残高の内訳を見てみると、普通国債の残高が554兆4241億円を占め3月末比で8兆4885億円の増加となった。さらにこの内訳をみると長期国債(10年以上)の残高が3月末比4兆2616億円増加の358兆4994億円、中期国債(2年から5年)が3月末比3兆297億円増加の164兆480億円となっている。

 そして短期国債(1年以下)が3月末比1兆1973億円増加の31兆8767億円となり、また政府短期証券は3月末比10兆6236億円増加の119兆1062億円となっている。すでに2009年2月の入札からこの2つは国庫短期証券として統合されている。それ以前の発行分の名称はそのままとなっているため、今回も区分されているが、仮に過去の発行分も国庫短期証券としてまとめると3月末比11兆8209億円増の150兆9829億円となる。

 ただし、独立行政法人などへの財政投融資の原資を調達するための財政投融資特別会計国債(財投債)については、過去の財政投融資の償還増により、3月末日4兆102億円減の127兆400億円となった(日経新聞)。

 これまでの国債及び借入金の残高のピークは2007年度末時点の849兆2396億円となっており、その後は過去の財投の償還などで減少傾向となっていたが、世界的な金融・経済危機にともなう急速な景気の悪化による税収減などで借金が再び増加するかたちとなった。

 さらに政府の経済対策などに伴う2009年度補正予算における財源として、合計で16兆9190億円の国債が7月発行分から追加発行されている。今後はこの分も上乗せされることで、今後も国の借金は増加する可能性が高い。危機対応という名目で財政構造改革が後回しにされており、今後は政権が変ったとしても国の借金は増え続ける可能性がある。

 国債の利回りは引き続き低位安定していることからもわかるように、これだけの規模の国債も無難に消化している。債券市場から見る限りは国債の需給がさほど大きな懸念材料とはなっていない。これは日本の国債の93.6%(3月末現在)が国内の資金でしっかりと消化されていることが要因である。ただし、その国債の原資のひとつとなっている国内の貯蓄率が減少してきているなど不安材料もある。今後も日本の国債がどれだけ発行されようが、国内でしっかり消化されるという保証はない。
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by nihonkokusai | 2009-08-11 10:09 | 国債 | Comments(0)
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