「日銀国債買入のルール変更の可能性」
現在のルールでは、日銀券ルールに縛られるのは発行時に2年以上の残存の国債である。つまり、国庫短期証券はこのルールには縛られていない。ところが当然ながら国債は時期が経過するにつれて残存期間は短くなり、残存1年以下のものでも発行時が2年以上ならば日銀券ルールに縛られる。かたや1年以下の国庫短期証券が縛られず、同じ国債ながら残存1年以下の国債は縛られているのである。
このため、発行時に2年以上の国債も残存が1年以下となった際には、日銀券ルールに適用される残高には含めないということに対して議論される可能性もありそうである。もしそうなれば、銀行券発行高に近接する時期がやや先送りされることで、今後の国債買入増額余地が拡大する可能性がある。