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「国債買入増額時の議論」

「多くの委員は、長期の資金供給手段を一層活用し、円滑な金融調節を行っていくために、長期国債の買入れを増額することが適当ではないかとの意見を述べた。」

多くの委員ということは、全委員ではなく、国債買入増額には慎重な委員もいたとみられる。

何人かの委員は、増額する場合には、年度明け以降の市場安定に向けた日本銀行の強い意志を示すためにも、銀行券ルールのもとで、出来る限り大幅な増額を行うことが適当であると述べた。ある委員は、そうしたルールのもとでのラフな試算では、年間5兆円程度の増額が可能ではないか、と述べた。

何人かの委員とあり、月間1.4兆円から1.8兆円への増額に対しては当初はそれほど多くの委員が賛同していなかったように思われる。

「その上で、委員は、これらの点について、執行部の見解を求めた。執行部からは以下の説明が行われた。1月に導入した残存期間別買入れによって、長期国債の満期構成を、厳密ではないにせよ、ある程度コントロールすることができるようになった。このため、銀行券ルールのもとで、従来の増額幅以上に買入れ額を増やすことが可能となっている。具体的には、ある時期は長期国債を買入れ、次の時期には売却するといった振れの大きい対応を回避しながら、先行きの銀行券発行高と長期国債保有残高のギャップをフルに利用する金額として、現在の年16.8 兆円ペースから、年21.6 兆円に年4.8 兆円増額することが可能である。もっとも、このペースで国債買入れを行っていくと、先行きの銀行券の伸び次第ではあるが、数年間のうちに銀行券発行高に近接していく可能性は高く、追加的な買入れ余地は自ずとかなり限定されてくるとみられる。」

こういうタイミングで執行部に意見を求めることは珍しいように思われる。執行部は事前に年16.8兆円ペースから、年21.6兆円に年4.8兆円増額するための準備を進めていたいた可能性もある。また月間ベースではなく年間ベースでの増発額としているところもその規模の大きさを強調したかったからではないかとも予想される。

「こうした執行部の見解に対し、大方の委員は、年21.6 兆円のペースに増額するという方針に違和感は無いと述べた。その上で、多くの委員は、長期国債の買入れに関する対外的な説明は、従来以上に丁寧に行っていく必要があるとの認識を示した。委員は、銀行券ルールは、第1に、円滑な金融市場調節を確保するという目的を示す、第2に、長期国債の買入れが、国債価格の買い支えや財政ファイナンスを目的とするものではないということを明確にする、という点で重要であるとの認識で一致した。」

執行部からの意見を聞いたあと、「何人かの委員」から「大方の委員」に国債買入の大幅増額に賛同する委員が増えたかのような表現になっている。結局、この大幅国債買入増額がこの決定会合で決まった。
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by nihonkokusai | 2009-04-10 14:12 | 日銀 | Comments(0)
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